June 1, 2012

東大医・代謝生理化学の栗原です

東大医・代謝生理化学の栗原です。
今年度から公募で参加させていただきますのでよろしくお願いいたします。

 私はもともと循環器内科で、当時発見された血管収縮因子エンドセリンのノックアウトマウスを作成して生体での機能を明らかにしようというのが最初の仕事です。思いがけず心血管・顎顔面の形態異常が出現したため、発生の世界に参入しました。
 幹細胞の分化メカニズムの研究では、マウス着床前胚でリプログラミングが起こる中、インプリンティング遺伝子や繰り返し配列のメチル化の維持を担う酵素が卵細胞型DNAメチルトランスフェラーゼ1(Dnmt1o)ではなくて(これは他の論文)、実は体細胞型Dnmt1であることを示しました。
 また、神経堤細胞由来組織の形態形成のメカニズムを追う中で、lncRNAEvf2に遭遇し、何かとても面白いことが見えてくるのではないかとわくわくし(詳しく書くと申請書になってしまうので、一言で書いたらこのフレーズになりました)、RNAの分野に足を踏み入れました。形態形成をアウトプットにlncRNAの作用機序の一端を明らかにしようとしています。
 あっという間に10日後になってしまったCDB meetingで、皆様とお話しできるのを楽しみにしております。

1 comment:

  1. 先日のキーストン、お疲れ様でした。白タク?騒動でもアップしていただけるかと思っていました??が、、、

    お医者さんの研究はいつも違った視点がある、と農学部経由理学部出身の僕は常々思っています。僕自身の長鎖ncRNA研究に全く欠けている視点ですので、またいろいろ教えて下さい。

    中川

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