August 23, 2011

夏休み

夏休みー学生さんを頻繁に見かける大学と異なり、理研などの研究所にいると夏休みなどの学休期間を実感することは少ないのですが、今年は節電の夏日本の夏の影響もあり、お盆から少しずらして3日間の一斉休業、仕事も実験もやらないでね、というお達し。半ば強制的に取らされた夏休みですが、またこういうときに限っていろいろ〆切を抱えていたりするものですが、せっかくですから羽を休めることも大切なことかと、、、

来週はいよいよ愛知県は大布で、RNA若手の会が開催されます。
いろいろな意味でこの会には大変にお世話になっていて、現在僕の研究室のプロジェクトの半分以上、いや、もしかしたら8割ぐらいが、この会がなければ無かった出会いによって支えられています。若手の会依存症か!とか突っ込まれそうですが、それだけこの会を最初に設立された方々の意思が高く、それだけの人が集まる会が続いている、ということに他ならないのでしょう。研究者は言ってみれば旅人で、多くの場合孤独な時間を過ごす訳ですが、砂漠の中のオアシスともいえる学会や研究会ででしばし羽を休め時間をともにし、また荒野に旅立っていくわけです。夏休み明けといえば、ある人は急に逞しくなっていたり、ある人は一体何があったのだろうとびっくりするぐらい大人びていたりして多くのサプライズがある訳ですが、多くの困難に出会った人ほど大きく変わるのは間違いありません。学生さんは脱皮を繰り返しながら成長して、学位を取ってポスドクというサナギになって、それからうまいこと羽化できれば晴れて研究者として羽ばたいてゆく訳ですが、中身をそっくり作り替えて一気に成長するサナギの期間、これは研究人生のなかで何回訪れるのでしょう?昆虫は人生で一回こっきりですが、願わくば何回もサナギになって(何回もポスドクをするという意味ではない)、大きなバージョンアップを続けていきたいものです。

中川

1 comment:

  1. なかみをそっくりつくりかえる、という覚悟をするのに相当勇気が要りますね(笑)。少なくともカイコの場合、幼虫ー幼虫脱皮よりも、もっとドラスティックになかみをかえる幼虫ー蛹脱皮のときのほうが、ちょっとした問題で死んでしまう割合が高いです(健康そうにみえて実は幼虫のときに栄養が足りなかったとか)。あまり現実に適用したくないたとえですが。危険が大きいほど面白いバージョンアップが見込める、というのは理にかなっている気がします。

    河岡

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