金沢大・堀家
金沢大学・フロンティアサイエンス機構の堀家です。中川さんからずいぶん前にブログのお誘いを受けながら,ずるずると遅くなってしまいました。(すいません)今回は,初めての書き込みですので自己紹介を兼ねて書かせて頂きます。
私は,鳥取大学の押村光雄先生のラボで学位を取り,アメリカ・カナダの留学を経て現在の金沢大学に至っております。現在は,JSTの「若手研究者の自立的研究環境整備促進事業」(テニュアトラック制度)の一環で金沢大学に籍を置き研究させて頂いております。まあ,来年度が最終年度にあたり,いろいろと言いたいことは多々ありますがこの制度のことは後日。
私のメインの研究は,昔からKCNQ1OT1/LIT1のような長鎖ncRNAがどのような機構を通じて周辺の遺伝子発現をコントロールしているか明らかにすることでした。そうした中,現在はヒト15q11-q13のインプリント遺伝子領域に存在する長鎖ncRNA,UBE3A-ASに着目し,研究を行っております。UBE3A-ASは,アンジェルマン遺伝子UBE3AのアンチセンスRNAとして機能するだけでなく,15q11-q13のクロマチン凝集,さらにはPWS-IC領域のインプリントの設立などに深く関与していることが知られています。しかしながら,その分子機構は未だ明らかにされておらずその解明が大変重要であります。そこで,私は押村先生より習ったヒト染色体工学技術を生かしたユニークな切り口でこの問題を料理できたらなあと思っております。今後ともこの新学術領域の公募班に入れて頂いた機会を生かしていろいろとncRNAのことを勉強させて頂きたいと思いますのでよろしくお願いします。
最後に,今年5月25日,26日に金沢で日本分子生物学会春季シンポジウムが開かれます。この機会に是非金沢にお越し下さい。
堀家さんの origin は LIT1 だったんですね。LIT1 は日本で見つかった ncRNA(と言っていいと思うのですけれど)としては最初のものになるのでしょうか。その頃のお話も是非聴きたいです。
ReplyDelete影山裕二