December 23, 2012

お金があるのに使えない

大学や研究所で研究をしていると、お金があるのに使えないという状況に良く遭遇します。有名なのは年度末の使用制限。ひどい場合は12月までに、多くの場合は1月までに使い切ってくださいというお達しが来ます。はいはいわかりました、と、何かを買った事にして、業者に預け金としてプールする、というのが、前世紀の悪習であったのではないでしょうか。変なルールに悪い慣習、これがセットでなんとか回っていたと。「越後屋、お前もワルよのー」みたいな世界です。

でも、自然に考えれば、不正経理も無くして、変なルールも変えれば、それこそ何の問題も無い訳です。昨今では不正経理に関する罰則も厳しくなりましたし、研究者サイドも努力して不正経理はやめようと言う流れになっていると思います。誰だって後ろめたい事はしたくありませんし、建前と実体が離れているのは気持ちの悪いものです。

あとは変なルールさえ変わってくれれば、、と常々思っていたのですが、総務省の方から、パブリックコメントを募集しているようです。リンクはこちら

・1月中に使い切れと言われていて、研究計画の実施に支障が出ている。
・学会発表の出張のついでに自費で共同研究者の研究室を訪問しようとしたら、学会発表とは用務が違うという理由で帰りの飛行機代も自費で払うように言われた。
・二つの科研費に密接に関わるプロジェクトの成果発表をするために出張費を合算で請求しようとしたが出来なかった。
・ネットショップで見つけた最安値の業者に発注してくれと契約課に頼んだけれども、指定業者でないからそれは出来ないと言われた。

みたいな例はたくさんあると思います。実際に困った事がある方は、コメントを寄せれば、変なルールが無くなってくれるかもしれません。逆に言えば、こういう機会に声を上げなければ、あ、そう、別に困っていないのね、ということになってしまうかもしれません。

お役所からこういうアクションがあるのを見ていると、世の中は、動いているな、というのを感じます。

中川

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