June 5, 2012

京大ウイルス研より はじめまして

今年度から公募班に入れて頂きました京大ウイルス研の本田です。

私どもの研究室では、朝長教授のもと一致団結して、ボルナウイルス(BDV)という極めて特徴的なRNAウイルスの研究を行っております。通常、RNAウイルスは細胞質で転写・複製を行います。しかし、私どもの扱うBDVは、RNAウイルスで唯一細胞核に持続感染するウイルスなのです。さらに興味深いことに、感染細胞の核内には、ウイルスRNPを含む特徴的な核内構造物が形成されます。

本領域では、核内環境でのRNAウイルス(BDV)の挙動を詳細に解析することで、宿主核内RNAの挙動や宿主核内構造物の機能にまで研究内容を広げていければ、と考えています。僕自身は、生化学、解剖学、ウイルス学と、これまで様々な研究分野を渡り歩いてきました。今の研究室に赴任してきた際に、RNAを中心に据えた研究テーマを始めました。偉人たちは、「アイディアは、既存の要素のあたらしい組み合わせ」だと言っています。本領域に参加させて頂く中で、今までの研究とRNA研究の新しい組み合わせを見つけ発展させたいと思います。皆さん、どうぞよろしくお願いします。

来週のCDB meetingにさっそく参戦してみます。現在、ポスター鋭意作成中です。少しでも興味がある方は、ぜひ気軽に話しかけてください。

1 comment:

  1. 朝長さんとはさきがけで一緒だったのですが、ボルナウイルスの話を聞いたときにはこんなものがこの世にあるのかと、大変興奮したのを良く覚えています。ボルナが作る核内構造体がGomafuやパラスペックルと重ならないかとか、ボルナの感染によってそれらの構造が変化しないかとか、いろいろ妄想を巡らしていたのですが、それらの妄想はお試し実験であっというまに否定されてしまいました。。。が、ウイルスと核内構造の関係は、実はとても深いものがあるのではないかと思っています。神戸が楽しみですね。

    中川

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