おかげさまで無事にエピジェネティックスのシンポジウムが終わりました。
無事に???
果たして無事だったのかどうか分かりませんが、開始五分前になっても最初の講演者の笹井さんが現れなかったり(直前のランチョンセミナーで話されていたのです)、笹井さんの話の途中に「現在予備電源で稼働しています」という警告が出てスタッフ大慌てになったり(それでも瞬時に対応をされて何も無かったかのように話を続けておられた笹井さんはさすがです)、プログラムを良く見たら5分と伝えていた僕のイントロがなぜか40分もあることになっていたり(日程表の最終チェックが甘かったです。他会場と往復されていた方々には大変ご迷惑をおかけしました)、Cremerさんだとおもって握手したらSolterさんだったり、、、
いつもいつも、もっとしっかり準備しようと思いながら、なにかしら抜けていて反省する事しきりなのですが、あこがれのCremerさんの話もじっくり聞けたし、個人的にはとても楽しむ事が出来ました。あこがれなのに顔を知らなかったのか、というツッコミはおいておいてください。論文には顔写真はのっていませんから。
シンポジウムの後での打ち上げには泊さんたちのワークショップのゲストも合流して、海外ゲスト6人。たぶん彼らは絶対に二度と行く事が無いような普通の居酒屋に行ったのですが、全ての海外ゲストがnon-USAであることにふと気づきました。良く思うのですが、英語がネイティブの人と話をしていると、英語は聞き取りやすいし、向こうがこちらの意をくんでくれたりしてなんだかとても話しやすいのですが、非英語圏の方々と話をするときは、なかなかそうはいきません。ともすると半分も聞き取れませんし、僕が言いたい事も1、2割しか伝わっていないと思うのですが、実に不思議な事に、会話自体はネイティブの人と話しているのと同じぐらい(もしかするとそれ以上に)成り立っていることが多いような気がします。お互い言葉に詰まりながら、手探りで一つ一つ会話を紡いでゆく。話をしたい人と話が出来る。普通だったら絶対に話が出来ない人と話が出来る。学会というのはやはり良いものだなあとつくづく思いました。
ホテルに帰る道すがらCremerさんに、そういえばCremer&Cremerの論文があるみたいですがあれは、、、と聞いてみたところ。
「そうそう、あれは僕のBrotherでね。サイエンスはファミリービジネスでね。両親も研究者でね。でも分野は違うんだけどね。ファミリーって言ってもマフィアじゃないけどね。はっはっ。」
とのことでした。心の中でそっとゴッドファーザー、とささやいて、お分かれいたしました。
中川
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