August 29, 2012

はじめてのはんかいぎ


はじめまして。今回の領域会議担当である佐渡グループのM2中島達郎です。会議スタッフ、しかも下っ端なのに、ちょっと目立っちゃおうかなと思い、一日目はオレンジのポロシャツを着ていったところ、完全に浮いてしまいました・・・。でかくて黒くてオレンジな人を見かけられた方、それが中島です。
会議の様子を写真に収めるカメラマン担当となりましたが、普段から写真を撮るようなこともないので、慣れないデジカメであたふた。ぶれてたりぼやけてたりで写真のクオリティについては申し訳ないところもありますが、数枚は良い瞬間を捉えられたのではないかと思っております。是非ウェブサイトでご覧下さい。

ncRNAの班会議への参加は初めてで、会議が始まる前にみなさんが仲間同士で近況報告をし合っておられる中、「あ、この先生の名前見たことある」「あ、このポスターの単語見たことある」程度のことしかわからず、写真を撮るフリをしてふらふらしていました。あ、フリだけじゃなくちゃんと撮ってました!
佐渡グループはX染色体不活性化をテーマにしているので、long non-coding RNAであるXistについてはfamiliarなのですが、日頃の不勉強が祟ってsmall RNAの話題になるとついて行けず、ほとんどの発表でただ単語をメモする程度しか情報を取り入れられませんでした・・・。
piRNAの話はラボミーティングなどでそれなりに頻繁に聞くのですが、毎回よくわからず次回聞く頃には知識がリセットされてまたはじめから、という壊れたゲームのセーブデータのようでした。今回のポスター発表でもping-pong cycleの図を見つけ、学生同士で「この辺の話、いつもよくわかんないよねー」と話していたところ、ポスター発表の方が懇切丁寧に基礎的なところから教えて下さって、おかげで「二日目のpiRNAの発表がちょっとわかった気がした!」と一緒に喜んでました。こういう風に少しずつでも知識がついていけば、あとは野となれ山となれ・・・じゃなくて、塵も積もれば山となる、ということになるので、日々の積み重ねって大事だなぁと思いました。もっと実験も勉強も気合い入れて精進せねば。
そこそこにしかインプットできなかった上に、ポスターセッションの時間には他のポスターを聞きに行っていて自分のポスターの前には一瞬も立たないという暴挙に出たためアウトプットも全くしないという、何しに来たんだと言われても『何も言えねー』のですが、少なくとも「名前は聞いたことあったけど、この人があの人だったんだ!」というのだけでも自分にとっては収穫だったと思います。
ただ、もっといろんな方々と話をしなかったのは毎度のことながら勿体ないところです。昔思い描いていた研究者のイメージは一人黙々と実験と考察を繰り返すというものだったのですが、今になって研究者はコミュニケーションとコネクションが大事な仕事だと感じています。人見知りにはツライところでもあり、知識が乏しいと会話が成り立たないのではないかと躊躇してしまいますが、一度話すだけでも世界を大きく広げることになると思うので、アウトプット力を上げるためにも話しかけに行くことを心がけます。・・・いや、今までも心がけてはいるんですけど、直前で勇気が・・・。佐渡さん、飲み会に行きましょう!

班会議 2012 08 21-22


こんにちは、佐渡さんのもとで去年の11月からお世話になっていて、今年度は卒業研究に励んでいます「とさか」こと千木です。よろしくお願いします。
今回はじめて班会議に参加させていただきました、というより佐渡さんが世話役ということで、お手伝いさせていただきました。

1日目
会場設営をして、講演する方からパソコンを受け取り接続、ラボで実験した時はうまくいったにも関わらずいきなりパソコンが動作しない。なんとか動くようになって班会議開始。講演者の真横の特等席でアツい発表が聞けました。

続いてポスターセッション、自分はポスターを出していなかったので「ポスター出したかったなあ、もっと実験してデータ出さなきゃなあ」とか思いながら聞いていました。また、勉強不足でなかなか理解するのが大変でした。

懇親会ではとにかくいろいろな人に話を聞こうと思ってお酒で上がったコミュニケーション能力を利用して絡みに行きました。その後の3次会にも連れて行ってもらいましたが(お酒が好きなので)、非常にいい機会であったと感じました。

2日目
1日目の反省を生かしてパソコンを完璧に接続、あいも変わらず特等席で講演を聞きました。

お昼に外出した際に、ある方にラーメン屋を聞かれて教えたのですが、その方たちは1日目に(東京の表参道にもある!) 某チェーン店に行かれていたらしいのです。福岡にせっかく来てくれたにもかかわらずそういう (声のでかい) ところをチョイスさせてしまったのは反省点でした。こちらも勉強不足だったのでいつかラーメン屋めぐりでもしようかと思いました。





講演を聞くと非常にワクワクします。と、同時に実験のやる気にもつながって来る気がします。次回はポスター発表ができるくらい実験をたくさんしようと思います。

準備の手伝いのなかで参加者名簿が改定になった際、KO大のO先生が来られないことになって非常に残念でした。浪人生だった当時、2008年のタケダヤングフォーラムでO先生がiPS細胞の講演を行ったのを聞きに行ったことが、研究をしたいと思ったきっかけだったので、是非ともお会いしたかったのですが…(ちなみにその時配布されたボールペンは今でも大事に使っています)


次回の班会議が非常に楽しみです。

九大生医研 B4 千木 雄太

領域会議を終えて

先週の福岡での領域会議をお世話させていただいた九大・生体防御医学研究所(生医研)の佐渡です.領域会議参加のために,この「暑い」福岡までお越しくださりありがとうございました.不慣れなもので,会の進行にしろ,懇談会の司会にしろ,もたつく場面が多々あったかと思いますが,領域事務の武田さんの事前からの的確なご指示と多大なるご協力のおかげと,うちの学生・ポスドク・テクニシャンが気持よく協力してくれたおかげで,こんな僕でも何とかこの重責を果たすことができました.ありがとうございました.去年の領域会議で泊さんと影山さんに今年度の領域会議の世話人をすることを打診された時は,ぶっちゃけ少々困った感はあったのですが,これを引き受けたことでいろいろ勉強できたし(武田さんには迷惑かけましたが..),いつもの領域会議や学会より多くの人と話すこともできたし,普段なら気兼ねしてあまり声をかけられない方々とお話しする機会も得られたし,いい経験をさせてもらいました.

懇談会の2次会にも多くの方が参加してくださり,うれしかったです.僕の個人的な見解では,ああいう場が大事だと思うんです.学会にしろ班会議にしろ,学術的な会議に参加するにあたっては仕事の話をしたり聞いたりするのはもちろん重要ですが,それと同じくらい飲み会に出て(お酒をどんだけ飲むかは人それぞれですが),多くの人と仕事の話以外にもしょうもないことをたくさん話して仲間を作ることが大事だと.学生のころからそうやって作ってきた人とのボンドが,今の僕の仕事を支えてくれてるのは間違いないです.僕はもういい年なんだから,仕事に影響が出ることのないよう,もう少しちゃんとすべきなのかもしれませんが,学生・ポスドクの人たちは若くて体力あんだからそういう機会をいっぱい利用して仲間を増やしていくといいのではないでしょうか.ちょっと気兼ねしちゃうようなどっかの先生とかとも,ちょっと頑張っていろいろ話して交流していけたら,なおいいですね.僕と一緒にやってる人たちにはいつもそう言ってるので,今後どこかで彼ら彼女らが飲み会の場にいたら,悪いやつはいないので仲良くしてやってください.

佐渡

August 19, 2012

班会議前夜

いよいよ明後日から班会議です。今回は佐渡さんが世話人、九州は博多での開催です。暑そう。お盆を越えても残暑の厳しいこの時期に博多というのは確かに暑そうですが、そういえば来月の若手の会も九州は熊本で暑そうです。暑いRNA。とはいえ、Googleで「博多」「夏」「暑い」と入れても、それほど暑そうなページはヒットしてきません。「熊本」「夏」「暑い」のほうは汗だらだらという感じのページがたくさん並んでいます。意外と涼しかったりして。

 話がそれてしまいましたが、この班会議という代物。学会とどう違うのか、昔は今ひとつよく分かりませんでした。初めて科研費の代表になって参加した班会議というのは10年ほど前の神経回路の特定領域の会議だったでしょうか。季節は同じく夏で、札幌での開催。涼しそう。いや、でも夏は暑いところでないと夏らしくないですから。やっぱり九州が一番!話を元に戻しますと、その札幌での神経回路の班会議はかなり大きな会場を借り切って、まるで大きな国際シンポジウムのような雰囲気。夜はScientific BrothersやSistersの後に金魚の糞のようについていって、北大近辺の屯田なんちゃらとかいう居酒屋に繰り出し、さながら維新前夜の志士のように口角泡飛ばし、上は天下国家の話題から下は実にくだらない話までダイナミックレンジ二桁ぐらいの幅広い話に花を咲かせていたような、、、その後神経発生関連の科研費には全く採択されなくなってしまったので、というかその方面での仕事が全くできていないので最近はすっかりそのときご一緒させていただいた方々とはご無沙汰しているのですが、まさに日本の神経回路研究者が一堂に会する場に初参加、社交界デビューだーっ!とかなり気合いが入ったのを良く覚えています。

 ただ、当時は学会とシンポジウムと班会議の違い、というのが良く分かっていなかったような気もします。その当時使っていたパワーポイントのファイルが残っていたのでチラチラと見ていたのですが、あまりinteractiveなものを目指そうという作りになっていません。そもそもが、その少し前にあった学会とタイトルと今後の方針以外ほとんど内容が一緒。それはある程度いたしかたないのかもしれませんが、特にデータに関してはそうなってしまうのが当然なのでしょうが、しゃべるだけで一杯一杯。その余裕の無さがスライドのそこかしこに散見されます。こういうのは一朝一夕には向上しないのかもしれませんが、班会議ならではの、実戦的なディスカッションが出来るような発表を準備したいものです。ん、2日前にこんなことを言っていてはけしからんのかもしれませんが。。。

中川

August 9, 2012

学会の存在意義

7月のハイライトは仙台におけるRNA学会でしたが、この新学術のメンバーの皆さんも数多く参加されていたようです。誰か書き込んでくれているかなあと、久しぶりにこのブログに来てみたら、案の定、誰の書き込みも無かったのですが、再来週には班会議があります。ぜひそのときにいろいろな方に活動報告していただきましょう。

ちょっと話題は変わるのですが、学会の存在意義って、なんなのでしょう。

RNA学会、という比較的「若い」学会と、分子生物学会のような赤色巨星のような学会は、同じ学会といってもまるで別物のような気がします。チワワとセントバーナードみたいなものです。ちなみに、詳しくは知りませんが、日本には独自の学会誌を持つような学会が、なんと1,800もあるそうです。もちろんすべてが生物系ではないので、なんともいえませんが、一目多いな、というのが第一印象です。

多い、といえば、各種ミーティングも多くなったような気がします。特定領域や新学術の共催であったり主催であったり、ちょっと面白そうだな、行ってみようかな、という国際ミーティングが年に数回あるのは珍しい事ではなくなりました。下手をすると毎月あるような。先日のキーストンで出会ったHoward Changさんは、「僕はね、出張は月に一回を越えないようにしているんだ。だってそうじゃないと、やってられないでしょ。」とか言ってましたが、全くその通りだと思います。ともあれ、ふた昔ぐらい前は学会といえば特に学生にとってはほぼ唯一の学術集会だったのが、昨今では、少なくとも知的刺激、という意味では、たくさんあるミーティングの中の一つ、という位置づけになりつつあるといっても言い過ぎではないような気がします。それでもやはりその学会に行かなければ味わえない雰囲気というのがあって、まるでシャケが生まれ故郷の川に戻っていくように皆それが懐かしくて、年会が近づくとなんだかそわそわしながら急に実験のペースを上げてみたり、あるいは旧知の友人にメールを打ってみたり、最近ではFacebookとかTwitterでなんかつぶやいてみたり、なんてことをしたりするひとも多いのではないでしょうか。

このワクワク感、ソワソワ感、が学会の本質なのかな、と思ったりします。

その一方で、ちょっと残念な学会経験、というのもあります。とある発生生物学会の掲示板に書き込んだのですが、僕自身、ちょっと前にものすごく気合いを入れて企画したシンポジウムがありまして。ちょっとマンネリ化してきたなとか、最近のこの業界倦怠感があるよね(そんな事は無いと思いますが)、とか、いう声が年会の準備段階でチラホラ聞こえていたので、普段慣れ親しんだ話題ではなく、えっ、何これ!というような話を聞きたいなあと、発生とはちょっと毛色の違った「共生」をキーワードにしたシンポジウムを立ててみよう!ということになりました。同じ「生」がついているとはいえ内容的にはとても僕がオーガナイズできるものではなかったので、学会員でない外部の方に無理を言ってオーガナイザーを引き受けていただいて、僕自身はサポート役に回って、いろいろややこしい事務方との格闘を経てなんとか海外招待講演者の方の旅費の支給のめどが立って、いよいよ楽しみにしていたシンポジウムの幕開けですよー、と千人以上収容できるメイン会場の扉を開けたところが、、、、

聴衆3人。

あとから二人ぐらい入ってきて最終的には5人ぐらいの聴衆になった訳ですが、たいがいのことは気にしない僕もさすがにこれは結構こたえました。まるで星飛雄馬のクリスマスパーティーでした。うー!だから実験サイボーグでいたかったのにー。それでもシンポジウムの内容は期待以上にすばらしく、シンポジウムの講演者の方と食べにいった昼飯の時間は、ほんとうに楽しいひとときでした。沖縄そばの味。調子に乗って昼間っからおかわりまでしてしまった生ビールの味。いまでも思い出すたび、心の奥の方にポット暖かい明かりが灯るような思いがします。気分はまるでノクターン。

でも、なんであの時間をほかの方々と共有できなかったのでしょう。まあ、僕の宣伝不足が一番悪かった訳ですが、そもそも学会の会場が一つだけであれば、あの手の不幸はあり得ない訳です。とある発生生物学会は現在3会場同時平行でやっています。RNA学会は1会場ですね。班会議とか各種ミーティングも1会場。分子生物学会とか生化学会とかなると、、、数えるのもめんどくさくなるぐらいの会場数です。ああ今年も、いつかどこかの会場で、星飛雄馬のクリスマスパーティーワークショップが、開かれているぅー、なんてことのありませんように。

また、学会となると今日び必ず問題となるのが、国際化問題、英語化問題です。これからは国際化の時代だから英語で、いやいや裾野を大事にするためにも学会員の利益を考える上でも日本語で。ちなみに、この議論を関西弁と標準語でやったらどうなるのかしらんとか思うと結構笑えてきます。標準語に統一せよ!やはりこの学問を語るには関西弁だ!そういってるお前の関西弁は気持ち悪い!とか。現状問題となっているのは日本語か、英語か、なので、これはおちゃらけているわけにはいかないですね。

仙台の学会は、いろいろな意味で、感慨深いものがありました。おそらく一番の理由はやはり震災の爪痕が生々しく残っている、それでも「日常」が取り戻されつつある東北という場所で行われた学会、というのがあるのでしょうが、セッションはもちろん休み時間や懇親会も、充実した時間を過ごす事が出来ました。大きい方が良いとか、小さい方が良いとか、国際化が進んだ方が良いとか、いや日本語が良いとか、そういった面倒くさい話はおいておいて、良いものは良いのだなあ、と思った次第です。稲田さん、本当にありがとうございました。

中川