割り込み出すと止まらなくなるというわけではないですが、知る人ぞ知る(?)僕が知らなかったお役立ち情報です。WABIワークショップ(http://wabi2009.nig.ac.jp/)なるものに参加して教えてもらいました。
リンク集
ライフサイエンス統合データベースプロジェクト
http://lifesciencedb.jp/
JSTゲノム解析ツール集
http://www-btls.jst.go.jp/Links/
教材サイト
統合TV
データベースやツールの使い方を動画で紹介
http://togotv.dbcls.jp/
JST Webラーニングプラザ
ライフサイエンスだけじゃないから勉強できるかも
http://weblearningplaza.jst.go.jp/
"NCBI Mini Courses
データベース使用方法紹介
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/Class/minicourses/
NCBIミニコース(日本語版)
http://www-bird.jst.go.jp/minicourses/
文献検索
EBIMed
キーワードで検索して関連タームごとに分類した結果を返してくれる
http://www.ebi.ac.uk/Rebholz-srv/ebimed/index.jsp
JST Bird
文献と解析ツールを組み合わせて紹介してくれるらしい
結構充実していてビックリしました。
中川
November 28, 2009
November 24, 2009
Googleパワー
日々の研究にGoogleを活用されている人も多いと思いますが、そのパワーにはいつも圧倒されます。あれだけのシステムが広告収入(というか最初は個人レベルの試み)だけで成り立っているところも凄いのですが、長い歴史を持つ既存の検索システムを質的に凌駕してしまっているところに驚きを禁じ得ません。文献検索などはPubmedのお家芸だったのが、今ではGoogle Scholarの方が、被引用文献まで出てくるという点で、一歩先んじているのは間違いのないところでしょう。NCBIの提供するPubmedデーターベースがインターネットの普及とともに全世界に無償で提供され、あっという間に各大学図書館で提供されていたOVIDのシステムを葬り去ったのも個人的には記憶に新しいのですが、ネットで手に入れられる知識をどう生かしてゆくか、それは研究の進捗状況を大きく左右する重大な要素であるという実感を持っている人も多いのではないでしょうか。僕自身、ノンコーディングRNAの研究ではありませんが、Pubmedでの"RPE, margin, retina, chicken"というたった4語の検索から出発して10年近く飯を食ってこれました。
また、とんでもないヒミツ(?)情報もネット検索で引っかかってくるときもあります。RNA業界の人なら、またそうでない人にとってもHuRというRNA結合タンパク質のことを耳にしたことはあると思うのですが、このタンパク質にちょっとしたご縁があったことがありまして、そうなると発生生物屋としてはノックアウトマウスの表現型が気になるわけです。ところがPubmedで検索してもそういうマウスの報告はない。データーベースにも載ってない。そこでほんのお遊びで"HuR, knockout, mouse"とかGoogleバーに打ち込んでみるわけですね。そうするとなにやらどこかの大学の学位論文のディスカッションが引っかかってきて、「現状HuRのノックアウトマウスは胎生初期に致死となるため、、、」とか出てくるわけです。Google恐るべし。せっせとロボットがpdfファイルをかき集めている今日び、滅多なことはホームページに載せるものじゃあありません。
しかし、ここから先が一番強調したいことなのですが、よくよく考えてみると、Google検索ではどうでも良いことは何でも分かるけれども、本当に知りたいことは一つも分からないんですね。「ノンコーディングRNA, 核, 機能, 新規」なんて打ち込んでみても、さして情報は得られません。結局のところ、本当に知りたいことは手を動かさなくては分からないし、手を動かして得られた結果は裏切りません。ちなみにちょっとお下劣なネタですが、白い鼻毛が生えてきたのを見つけまして、さっそく「鼻毛, 白髪」で、Google検索。もー、大変といいますか、ものすごくどうでも良いことが、何でも分かってしまいました。日々のちょっとした疑問には、忠実に、そして確実にGoogleは答えてくれます。
ちなみに、我が愛すべきノンコーディングRNA、「Gomafu RNA ノックアウトマウス」あたりで検索すると、学会のアブストラクトとかが引っかかってくるので、大体の状況はすぐに分かります。ふむふむ、なんだ、ノックアウトマウスは一見正常なのかと。一昔前ならこういう機密情報(??)には箝口令を引いたのでしょうが、今の時代、すぐに分かってしまうわけですね。この、「一見表現型が無い」という状況は大変に手が広い局面で、多くの場合、「もうやらない」というのが、最善手となります。しかしながら形勢判断は難しく、今後どのような勝負手が出てくるか分かりません。そのあたりの勝負手をじっくり考える、これはまさに研究者冥利に尽きるというもので、またそういう手の広い局面こそ、研究者の個性が一番出やすいのだと思います。今後どのように研究が進むか分かりませんが、Google検索では引っかかってこない局面を、作り出したいものだと思います。長々と書いてしまいましたが、これが一番言いたかったことです。
中川
また、とんでもないヒミツ(?)情報もネット検索で引っかかってくるときもあります。RNA業界の人なら、またそうでない人にとってもHuRというRNA結合タンパク質のことを耳にしたことはあると思うのですが、このタンパク質にちょっとしたご縁があったことがありまして、そうなると発生生物屋としてはノックアウトマウスの表現型が気になるわけです。ところがPubmedで検索してもそういうマウスの報告はない。データーベースにも載ってない。そこでほんのお遊びで"HuR, knockout, mouse"とかGoogleバーに打ち込んでみるわけですね。そうするとなにやらどこかの大学の学位論文のディスカッションが引っかかってきて、「現状HuRのノックアウトマウスは胎生初期に致死となるため、、、」とか出てくるわけです。Google恐るべし。せっせとロボットがpdfファイルをかき集めている今日び、滅多なことはホームページに載せるものじゃあありません。
しかし、ここから先が一番強調したいことなのですが、よくよく考えてみると、Google検索ではどうでも良いことは何でも分かるけれども、本当に知りたいことは一つも分からないんですね。「ノンコーディングRNA, 核, 機能, 新規」なんて打ち込んでみても、さして情報は得られません。結局のところ、本当に知りたいことは手を動かさなくては分からないし、手を動かして得られた結果は裏切りません。ちなみにちょっとお下劣なネタですが、白い鼻毛が生えてきたのを見つけまして、さっそく「鼻毛, 白髪」で、Google検索。もー、大変といいますか、ものすごくどうでも良いことが、何でも分かってしまいました。日々のちょっとした疑問には、忠実に、そして確実にGoogleは答えてくれます。
ちなみに、我が愛すべきノンコーディングRNA、「Gomafu RNA ノックアウトマウス」あたりで検索すると、学会のアブストラクトとかが引っかかってくるので、大体の状況はすぐに分かります。ふむふむ、なんだ、ノックアウトマウスは一見正常なのかと。一昔前ならこういう機密情報(??)には箝口令を引いたのでしょうが、今の時代、すぐに分かってしまうわけですね。この、「一見表現型が無い」という状況は大変に手が広い局面で、多くの場合、「もうやらない」というのが、最善手となります。しかしながら形勢判断は難しく、今後どのような勝負手が出てくるか分かりません。そのあたりの勝負手をじっくり考える、これはまさに研究者冥利に尽きるというもので、またそういう手の広い局面こそ、研究者の個性が一番出やすいのだと思います。今後どのように研究が進むか分かりませんが、Google検索では引っかかってこない局面を、作り出したいものだと思います。長々と書いてしまいましたが、これが一番言いたかったことです。
中川
November 22, 2009
リレー第二走者。
みなさま、こんにちは。泊研究室の岩崎です。岩川さんから指名を受けたので書かせていただきます。
岩川さんと同じくブログをほとんど書いたことがないので、何をかいたら良いものか・・・と悩んでいたら指名を受けてから時間がかかってしまいました。泊さんに「何を書いたらいいですかねぇ?」と聞いたら「何でもいいんですよ。」という返事が返ってきて、ますます悩みました。
このブログの趣旨として、「領域に参加されている方々の人となりや普段どういうことを考えているか、ということがなんとなく伝わること」という風に個人的には解釈しています。みなさんのように上手いこと、高尚なことはかけそうにないので、泊研の様子について少し紹介したいと思います。
みなさんの研究室では論文がacceptさせた時、どういうことをなさっているでしょうか?もちろん、食事にいったりしてお祝いをされると思います。我が泊研究室では、first author のひとは「シャンパン」を買ってきて研究室のメンバーに振る舞い、空いたシャンパンの瓶にゴールドのペンでauthorが各自サインしラボに飾る、という風にしています。(泊さんが留学していたラボの風習らしいです。)なかなか粋な感じです。
もう泊研から出せる2009年の論文はもう打ち止めですが、来年は何本のシャンパンを空けることができるでしょうか。自分も一本ぐらいは貢献したいですが・・・
ぱっと思いつきで申し訳ないのですが、次の走者は同級生である中川/鈴木研の長谷川さんお願いします。
>岩川さん、
最近海外の学会などで「談合」に行って帰ってきた泊さんが「胃がいてぇ」と言っているのをみて、自分にはまだまだ早いと思いました。
岩川さんと同じくブログをほとんど書いたことがないので、何をかいたら良いものか・・・と悩んでいたら指名を受けてから時間がかかってしまいました。泊さんに「何を書いたらいいですかねぇ?」と聞いたら「何でもいいんですよ。」という返事が返ってきて、ますます悩みました。
このブログの趣旨として、「領域に参加されている方々の人となりや普段どういうことを考えているか、ということがなんとなく伝わること」という風に個人的には解釈しています。みなさんのように上手いこと、高尚なことはかけそうにないので、泊研の様子について少し紹介したいと思います。
みなさんの研究室では論文がacceptさせた時、どういうことをなさっているでしょうか?もちろん、食事にいったりしてお祝いをされると思います。我が泊研究室では、first author のひとは「シャンパン」を買ってきて研究室のメンバーに振る舞い、空いたシャンパンの瓶にゴールドのペンでauthorが各自サインしラボに飾る、という風にしています。(泊さんが留学していたラボの風習らしいです。)なかなか粋な感じです。
もう泊研から出せる2009年の論文はもう打ち止めですが、来年は何本のシャンパンを空けることができるでしょうか。自分も一本ぐらいは貢献したいですが・・・
ぱっと思いつきで申し訳ないのですが、次の走者は同級生である中川/鈴木研の長谷川さんお願いします。
>岩川さん、
最近海外の学会などで「談合」に行って帰ってきた泊さんが「胃がいてぇ」と言っているのをみて、自分にはまだまだ早いと思いました。
November 11, 2009
ncRNA+Blogリレー第一走者の指名を受けて
こんにちは岩川です。
現在は京都大学の奥野研で植物RNAウイルスの翻訳・複製機構の研究をしていますが、来年からはPDとして泊研でRNAサイレンシング機構の研究をします。RNAウイルスの複製機構を研究している際、ウイルスの3’非翻訳領域に由来するnon-coding RNAと出会ってからnon-coding RNAが気になってしょうがない存在になりました。
9月の若手の会では「分節ゲノムを持つRNAウイルスの複製酵素認識機構」という発表でベストプレゼンテーション賞をいただきました。投票してくださった方どうもありがとうございます。やはり表彰されるということは嬉しいもので、これからも楽しんで研究を行う原動力となります。
ブログに何かものを書くということが初めてなものでどうしようかなと悩みます。しかも学生最初の走者であることを考えるとさらに悩みます。悩み抜いた末、「RNAウイルスからもnon-coding RNAが生み出される」という内容にしようと思いましたが、ミニレビューのような硬い内容、しかも長文になってしまいそうだったのでやめました。これから5年もある領域ブログなので何か最初の書き込みにふさわしいものは無いだろうかとふとデスクの棚に目をやると4冊の冊子が立てかけてありました「RNA Network Newsletter」。とりあえずパラパラ読んでみるとその面白さにびっくり。泊さんが書いた「アメリカゆるゆる体験記」や佐々木君の「『構造生物学』ってツマラナイ!?」など一つ一つが個性豊かで生き生きとした内容でした。本領域ではこのncRNA+BlogがNewsletterの代わりとなります。ブログのよさはやはりライブ感、話のバランスなどあまり気にせずどんどん更新していきましょう。
「ブログを書いた人が次の人を指名する」形式になるようなので、Newsletterで3年半前、研究・研究者への熱い気持ちを綴り、「はやくトップ研究者の談合に加わりたい」と語っていた来年からのラボメンバーである岩崎くんにバトンタッチしたいとおもいます。
岩川
現在は京都大学の奥野研で植物RNAウイルスの翻訳・複製機構の研究をしていますが、来年からはPDとして泊研でRNAサイレンシング機構の研究をします。RNAウイルスの複製機構を研究している際、ウイルスの3’非翻訳領域に由来するnon-coding RNAと出会ってからnon-coding RNAが気になってしょうがない存在になりました。
9月の若手の会では「分節ゲノムを持つRNAウイルスの複製酵素認識機構」という発表でベストプレゼンテーション賞をいただきました。投票してくださった方どうもありがとうございます。やはり表彰されるということは嬉しいもので、これからも楽しんで研究を行う原動力となります。
ブログに何かものを書くということが初めてなものでどうしようかなと悩みます。しかも学生最初の走者であることを考えるとさらに悩みます。悩み抜いた末、「RNAウイルスからもnon-coding RNAが生み出される」という内容にしようと思いましたが、ミニレビューのような硬い内容、しかも長文になってしまいそうだったのでやめました。これから5年もある領域ブログなので何か最初の書き込みにふさわしいものは無いだろうかとふとデスクの棚に目をやると4冊の冊子が立てかけてありました「RNA Network Newsletter」。とりあえずパラパラ読んでみるとその面白さにびっくり。泊さんが書いた「アメリカゆるゆる体験記」や佐々木君の「『構造生物学』ってツマラナイ!?」など一つ一つが個性豊かで生き生きとした内容でした。本領域ではこのncRNA+BlogがNewsletterの代わりとなります。ブログのよさはやはりライブ感、話のバランスなどあまり気にせずどんどん更新していきましょう。
「ブログを書いた人が次の人を指名する」形式になるようなので、Newsletterで3年半前、研究・研究者への熱い気持ちを綴り、「はやくトップ研究者の談合に加わりたい」と語っていた来年からのラボメンバーである岩崎くんにバトンタッチしたいとおもいます。
岩川
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